
普段は某会社で製品開発をしているのですが、複業留学という研修プログラムにて現在ONE SWORDさんに来ております!

開発を担当した十川さん、岡さん、和田さん、よろしくお願いします!

どうぞ…

よろしくお願いいたします!
Yorisoiデイサービスとは


ONE SWORDと株式会社クロスケアデンタルさま(以下CCD)で共同開発しました。


現場の職員さんの時間を捻出した狙いはなんでしょうか?


週2回で十分な効果があることが分かっているのですが、現場の職員さんは普段の業務でいっぱいいっぱいだという声をよく伺っていました。
なので、このシステムを導入して得られた時間を使って、


他にも、口腔ケアを含む介護実績と、健康状態の推移をデータ化して集めることで「科学的介護」を推し進める目的もあったりします。

シンプルに最小構成で解決する


様々な帳票にすべて手書きで情報を残していて、同じことを何度も書いたり手計算をやったりと、大きな手間となっていたようです。

そういうことってよくあるんですか?

悩みに対してどういったものを作るかを企画できるので、僕たちとしては燃えます!

そういった相談に対して、だいたいどのようなアプローチで動き出すんですか?

次に、僕たちがたどり着いた本質的な課題に対して、なるべくシンプルに最小構成で解決できる方法を考え、費用や納期をもとに落としどころを探っていきます。
ヒアリング以外はONE SWORD側で進行するので、基本的に任せていただいていますね。

「シンプルに最小構成」というのは、システム開発以外の提案もあったりするんですか?


なのでどちらかと言うと、まず既製品を活用することを最初に考えますね。
例えばスプレッドシートで事足りるならそれでもいいし、既製品のアプリケーションで解決するならそれも提案するようにしています。


システム要否を判断するチャートはだいたいこんな感じとのこと

今回のプロジェクトでも既製品を使うことを検討されたんですか?



特に業務用のシステムとなると、多機能なだけじゃなく、システムを使う訓練をしてもらえる前提があったりするので更にそうなりやすい傾向がありそうですね。

なので今回は、高齢の職員さんでも使えて、確実に業務時間が短くできるシステムの開発を提案することにしました。

でもシステム開発だと大規模な話になりそうですね。

機能をシンプルにすることで、予算の最適化にもつながっています。

ユーザーストーリーの形で機能の列挙と優先順位決めを行います

イメージを共有して外さない開発を


関係者全員が、どのような機能が最低限必要なのかは初めは分からないものです。
そこで、まずはプロトタイプを作成して、実際のiPad端末で触っていただいてイメージを共有できるようにしました。

プロトタイプ一覧



実物を作る前にユーザーと具体的なイメージを共有してなるべく外さない開発をすることが重要だと考えています。
価値のある制作のために大事にしていること


制作物が気に入ってもらえたときや、お客様の悩みを解決することが出来た実感があるときに、我々はとても嬉しい気持ちになりますね。

開発の醍醐味ですよね、わかります笑

価値のある制作に繋げるために、
- インセプションデッキ(後述)に基づいて判断する
- 小さい妥協点をなるべく減らす
- 早期リリースによるユーザーからのフィードバック強化
の3つを我々は大事にしています。
①インセプションデッキに基づいて判断する


システム開発の指針としてONE SWORD側で作成してまして、開発のキックオフミーティングで共有しています。

本プロジェクトのインセプションデッキ


この中でも特に重要と考えているのが「我々はなぜここにいるのか」というシートで、今回のプロジェクトでは以下の3つに決めました。
我々はなぜここにいるのか
- 介護現場のかたの貴重な時間を利用者との時間に使ってもらうため
- 手作業では解消できない集計の手間やミスを省くため
- 従来のシステムでは解消できなかった、誰にとってもシンプルで簡単な操作を実現するため


開発を進めるうえで出てくる細かい迷いに対して、正しくかつ素早く判断することにもつながりますね。
②小さい妥協点をなるべく減らす


具体的には検索条件の面積が大きくなりすぎて、肝心な検索結果を表示する範囲が小さくなっちゃったんですよね。
でも、高齢の職員さんでも使いやすいというコンセプトを満たすために、文字の大きさは譲れず。。
色々考えた結果、検索条件をポップアップ表示できるように変更し、画面の大半を検索結果の表示に使えるようにしました。

この画面では文字サイズを保ったまま検索条件欄の面積をぎりぎりまで小さくしました

原因の解析を行って改良を重ね、最終的には十分素早く表示されるようになりました。

速度改善のために行ったことと
その結果をまとめた資料

ジャンルは違いますが私にも、原因解析で色々切り分け実験やってる中で、「あれ?前もこれ試さなかったっけ?」みたいな経験はあります笑。
こうしてキッチリ記録されてるなんて几帳面ですね。


こういうところをきっちりすることに喜びを感じるタイプですね。
③早期リリースによるユーザーからのフィードバック強化


多少手間がかかりはするんですけど、ユーザーが必要なものに気づきやすくなったり、優先度の高い機能を改めて見つけ出すことができるようになります。




例えば、右上に3本線だけのボタンを置いただけではなかなかメニューボタンと認識してもらえないことが分かったりしました。
最終的には「メニュー」という文字を加えて分かりやすくすることで解決しました。

3本線のアイコンをメニューと認識できる人は意外と限られています。



困ってる温度感も伝わってくるので、対処の優先度をつけて効果的な改善につなげられたと思います。
開発プロセスにおけるよくある問題点


このプロジェクトだと、介護実績を入力するレポート画面でもともと予定されていた内容を実績として自動入力する、という機能を追加してほしいという要望がありました。
自動登録すると、予定と異なった場合に編集することを忘れてしまい、誤った記録が残る可能性がありそうだということで、敢えて実装しない方向で進めていたんですけど、やっぱりなるべく楽にできるようにしたいという気持ちになられたんだと思います。

ただ、完成間際でのフィードバックだったので、もっと早い段階で気づいてもらえたはずだとは思います。
テストの段階でも実際の業務のように触っていただくことが課題ですね。


今回はテスト用のダミーデータでフィードバックを募集したんですけど、実際の業務で使っているデータにしたほうがよさそうだなと考えています。

開発の手法 も改善していく必要があるんですね。


今回のシステムは同一法人の8施設に対して制作したのですが、施設によって業務のやり方や帳票が微妙に違う状況だったので、だいたい議論になっていました。


なので、今回のシステム開発に併せて、業務も一緒に統一していく動きを進めました。

ユーザーの反応は!?


- 導入してすぐに1時間の時短につながった
- 高齢の職員さんはシステムに難色を示しやすいが、このシステムなら大丈夫そう



ともに開発を行ったCCD浜様からもこちらのコメントをいただきました!
- ユーザーと開発者の距離が近かったのでゴールを共有できた
- 大詰めになったときにでもユーザーのニーズを取り入れて対応してくれた
- リリース後、紙運用から切り替えるのにかなり時間がかかる想定だったが、意外にすぐに移行できた

まとめ

このようなよい結果を生み出せた秘訣はずばりなんでしょう?

そこにたどり着けたのは、しっかりヒアリングを行うことで

お話を聞いて、些細な悩みでも相談してみたくなってしまいました。
インタビューありがとうございました!
以上、Yorisoiデイサービスの開発インタビューでした。
インタビュアーの田仲さんもありがとうございました!
ONE SWORDではシステム開発のほか、アプリ開発やヘッドレスCMS/ECの開発も承ってます。
お気軽にお問い合わせください!

最後まで読んでいただきありがとうございました!
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