こんにちは、広報のななちです!
今年は例年より早い梅雨入りということで、まだ5月なのにジメジメした日もありましたね!気分はすっかりゾンビでしたが、ゾンビなりに気高く生きようと思います。
「ONE SWORDの新しいウェブサイトができるまで」を発信するこのシリーズ。
産休に入ったろみひちゃんに代わり、今回からは私が書かせていただきます!
前回は、「ビジョンの再定義」のための2つのワークに取り組みました。
ひとつは、今の世の中に対する不満や不安を列挙していく「レイジアゲインスト」。
もうひとつは、代表安部が生み出したテキストに対して、共感度に応じた色付けをしていく「ヒートマップ」。
今回は、それらを元にしたセッションを通じて、ビジョンの言語化に役立つ素材集めを行なっていきます。
「普通に考えたら、こうやろ」
まずはWEBサイトリニューアルプロジェクトに併走してくれているゴーストライターUKさんより、ワーク③「レイジアゲインスト」についての説明がありました。
曰く、「ビジョン」を明らかにしていく過程で、「怒り」「不満」について問うのは2つの理由があるとのこと。
ひとつは、「ビジョンは何ですか?」「目指す状態はどんなものですか?」といった直接的な聞き方をしてしまうと、みんなかっこつけちゃうからだそうです(笑)
そして、もうひとつは、「ビジョン」は読んで字の如く「視覚的なもの」なので、言葉に置き換えられる前の「ぼんやりした気体のような状態」で出来るだけ議論したいからだそう。
こうした理由から、「目指す状態(ビジョン)と現状の差分」に対して生じる「不満」という感情に焦点を当てることで、ビジョンに関するヒントを得ていくのがこのワークの主旨でした。
セッションでは、それぞれの回答に関して深堀りしていきながら、全員が強く共感するようなポイントを探り当てていきました。
その結果、思わぬところに火がつき、炎が燃え広がっていくこととなります。
発端は、十川さんが挙げていた「軽減税率みたいな、明らかに理にかなっていないように見えることが嫌い」という不満でした。
曰く、世の中には「普通に考えたらおかしいだろ」と感じられることがたくさんあって、その例としてパッと思い浮かんだものがこれだったそう。
(もちろん、税制についてとても詳しいわけではないので、実際に軽減税率がどうという話ではないそうです)
軽減税率そのものはさておき、この「普通に考えたらおかしいことが本当に嫌い」という感情に、何と全員が強い共感を示し、これでもかというくらい事例があふれてくる事態となります(笑)
- 印鑑文化
- エントリーシートは手書きのみ
- ZOOM画面での役職問題
そして、さらに議論をしていくと、こうしたちょっとクスっとしてしまうような事例だけではなく、ワンソードの原点の部分にも見られることがわかりました。
安部曰く、元々のビジョンのテキストの中で提起されていた、「経済成長という言葉が、いまだに人類共通のゴールであるかのように使われている」ということも、この感情の範囲にとても当てはまるとのことでした。
要約するなら、「”儲けるのが何より大事”とか、今の時代でまだ言ってるの普通におかしいやろ」という感じでしょうか。
(言っているかどうかというよりも、世の中の仕組みがそうなっていること)
ここで重要なのは、「普通に考えたらこうだろ」でも、そこに適切な仕組みがなければ選ばれる・支持されることはないということです。
そう考えると、様々な業界でその仕組みを作ろうとしているのが、現在お付き合いさせていただいているソーシャルグッドカンパニーの皆様ということになるのだと思います。
このセッションを通じて、「普通に考えたらおかしいこと」が最大限是正されていくような未来を、普段のワンソードの仕事の中で私たちは何となく共有しているのだということが見えてきました。
十川さんは「理にかなっていない」と表現し、代表安部は「天地自然の理」と表現し、他数名の回答にも何度か出てきているように、
この「理」という言葉が、ビジョン策定の上での大きな鍵を握るのかもしれないという結論に至りました。
内容はいいけど、言い方がちょっと…
続いては、ワーク④「ヒートマップ」の回答を掘り下げていきます。
UKさん曰く、このワークで重要なのは「共感できる部分」ではなく「素直に共感できない部分」とのこと。
前回の記事でもお伝えした通り、今回の制作には「安部ソードからワンソードへ」というテーマがあるのですが、
その上で「熱い」「寒い」という色分けを行うことにより、「代表安部の書いたものと、自分の考えの差分を可視化する」のが目的だそうです。
セッションでは、みんなの回答についてなぞりつつ、
BLUE=否定はしないが、正直ピンとは来ていない
PURPLE=自分の意見とは違う
上記の2色の部分(寒色部分)について、重点的に掘り下げを行なっていきました。
まず、最も寒くなった(寒色指定する人が多かった)部分は以下の記述でした。
かく言う私もこの部分は「BLUE=否定はしないが、正直ピンとは来ていない」でした。
(↑は私の回答用紙です)
単純に、「え、別に解散しなくてもよくない?」と思ったのが主な理由で、寒色指定をした他のメンバーもそのような感じでした(笑)
この部分は、代表安部の「企業がビジネスを行う意義はあくまで社会的な使命の達成であり、自社の持続そのもの(つぶれないこと)が理由になるべきではない」という考え方を反映した一文です。
そう説明されれば、根本にある考え方には共感できるのですが、おそらくは「解散する」というフレーズのみに対して、会社への愛着が過剰に反応してしまった結果だと思います(笑)
次に寒かった部分は、冒頭の書き出しの部分。
大元の、ビジョンのテキストと、その直後の書き出しの部分ですね。
この部分に関して、否定的な意見には2つの理由がありました。
ひとつは、簡単に言うなら「(提起している問題に対して)もうそんなことはないんじゃないか」という視点。
要するに、「経済成長」が人類共通のゴールであるかのように言われている、という問題は、もう解決済みなんじゃないか?ということですね。
ここに関しては、何をもって「解決済」「未解決」と判断するかが非常に難しいところです。
しかしながら、コンセプトのところでもあった、「私たちの当たり前は、思っているほど世の中の人たちの当たり前ではない」というところに注意しながら考えると、
今でも、知人・友人の務める企業レベルで利益主義がはびこっているエピソードを聞いたりすることも多いので、「解決済」と判断することはまだまだ早いと言う結論に至りました。
しかし、ここで出てくるのがもうひとつの理由。
「内容には共感するが、共感しにくい言い方になっている」というものです。
要するに、「経済成長が幸福度に比例する社会」という、考え方・内容自体は否定するものではないけど、「言い回しが硬すぎて素直に共感できない」というものです。
(また何か、こういう人が言ってそうな言葉になってしまっています)
つまりは、
- これまで掲げてきた言葉の、「内容」については踏襲しつつ、
- ワーク③で浮かんできた「理」というキーワードから広がる未来を捉えながら、
- ワーク④で引っかかってしまった、「硬さ」のとれた言葉で言い表すことができれば、
全員のビジョンが姿を表すのではないか、という結論に至ったところで、セッションは終了しました。
セッションで生まれた種を元に
ここまでで得てきた手がかりを元に、次回はいよいよビジョンが明文化され、それに伴ってミッションのテキストも決まっていきます。
当サイトをご覧いただいている時点で、最終的な答えはおわかりになるかと思いますが、そこに行き着くまでの残りの数ステップについて、次回の記事でご紹介していけたらと思います!!
私たちも普段、お客様のコンセプト設計をお手伝いさせていただくことがありますが、自分たちでやるとなると難解を極め、パートナーの力を借りてやっと納得のいくものができました。
外部の目を入れて客観視してもらうことは超大事ですが、「まずは自分たちでやってみたい!」という方はぜひ、このフレームワークを参考にして頂ければと思います。
というわけで、次回は「いよいよ発表!新しいビジョンとミッション」をお送りします!乞うご期待!
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