QUEST 1「コンセプト発掘」中編 〜要素を分類し「軸」を定める〜

リニューアル
矢萩 徹

前回までのおさらい

こんにちは。マーケティング担当の矢萩です。
「ONE SWORDの新しいウェブサイトができるまで」を発信するこのシリーズ。

今回は第3回目の記事となります。
広報のろみひから私がバトンを受け取った理由については、また記事の後半でお話しします。

 

前回の記事では、最初のクエストである「コンセプト探し」の途中までお伝えしたかと思います。

タグのグループの中から、「社会性」グループに軸足を置いた上で、どの単語を選ぶのかというところでした。

結論から言うと、私たちが選んだのは「ソーシャルグッド」という単語です。

 

実はこの言葉は、前2回の合宿の中でも、「このまま使い続けるべきかどうか」という点について、ずっと議論がなされてきた言葉でした。

理由としては、「自分たちの言いたいことを言い切れているのかどうかがわからない」ということ。

今回の「ABOUT」ページを見ていただくとわかるように、私たちが考えていることは、なかなか一言では言い表すのが難しい内容です。

それを包括するのが、「ソーシャルグッド」という表現で本当に合っているのか。

また、「ソーシャルグッド」という言葉に漂うどこかライトな印象が、私たちの本気度を伝える妨げにならないだろうか。

実際、社会起業家と呼ばれ、活躍している知り合いなどにこの言葉の印象を尋ねてみると、「ミーハーな響きがして、本気度を疑ってしまう」と言われたこともあります。

そのような経緯もあり、私たちは答えを出すことができず、今回のアイデンティティ構築に臨んでいたのでした。

社会性

上記のグループを1つのフレーズまで集約する時、当然同じ議論が起こりましたが、今回は第三者の視点があります。

下記の2つの要素が決め手で、私たちは「ソーシャルグッド」という言葉を今後も使い続けようと決断することができました。

  1. 一般には、まだなじみのない領域であること。
  2. 5年間、言い続けてきていること。

誰のためのコンセプトなのか

まずは「①一般には、まだなじみのない領域であること。」について。

 

道徳と経済、三方よし、ソーシャルビジネス、、、

私たちは仕事の性質上、日頃からこうした言葉に多く触れていますが、これは当たり前のことではないという事実をまず再認識しました。

そうなると当然、「ソーシャルグッド」という言葉に抱いてしまう「ミーハーな響き」や「ライトな印象」も側面も、「知っている人だけのもの」であると。

 

今回のウェブサイトのリニューアルも含め、私たちが願っていることは、支えてくれている家族や友達や、付き合いのある企業様などに、私たちが考えていることや一生懸命に取り組んでいることについて話したいということです。

これまでは何となく、会社の説明には「この分野の評論家の方をうならせるような気の利いた概念」だったり、「自分たちの全てを一言で言い切った新しいフレーズ」が必要な気がしていました。

 

もちろん、そういうものを探求していくことも大切なことではありますが、「わかりやすい言葉を投げかけ、言い切れなかった部分は丁寧に説明していくこと」が、「今の私たち」にとっては最適な方法なのではないかと、今回のセッションを通して感じたのです。

 

「新しいことをやっている」と自信を持って言える考え方や取り組みは、もちろんあります。

でも、新しいことにチャレンジして、世の中のスタンダードにまで昇華させてきた人たちは、きっと聞き手のことを誰よりも慎重に観察して、誰よりも丁寧にコミュニケーションをとってきたんじゃないかと、そう考えました。

 

結局のところ、ソーシャルビジネスなどに対する知見があって、「ソーシャルグッド」という言葉に大して少し懐疑的になってしまう人たちは、懐疑的な視線でありながらも、本物かどうか吟味してくれるわけなので(笑)

そうして吟味してもらえたときにはきっとわかってもらえるのだから、「詳しい人の中にはしかめっ面をする人がいても、一般の人にはわかりやすい言葉」を使っていこうと、そういう考えに至りました。

ボロボロの時も、本当に言い続けてきた

そして、「②5年間、言い続けてきていること」について。

 

実は私は、代表の安部が2016年にONE SWORDという会社を立ち上げた直後、その二人目として参画したメンバーです。(今回の記事を担当することになったのはこれが理由です。)

ONE SWORDの2人目として参画

ONE SWORDの2人目として参画(2016年夏)

当時から「ソーシャルグッド」という言葉を連呼し、「社会を本気で良くしようとしている企業の剣になろう」と、そんな理想を掲げていました。

幸い、創業して間もない私たちにお仕事をくださる方もいらっしゃいました(今でも感謝しかありません)。

そうした目の前のことに全力で取り組みながら、「理想の仕事や働き方」について、夜な夜なホワイトボードの前で議論を重ねたことを、昨日のことのように思い出すことができます。

福岡に来て間もない頃

暗闇の中、難しい顔をする十川さん(2017年夏)

そうしてやっていくうちに、理想と現実のギャップに苦しんだ時期もあります。

家族には言いにくい業種の案件についてご相談をいただいたり、

やっていることは良いことなのに、進めていくうちにお金の扱い方などについて経営者の方と意見が分かれてしまったり、

「言うことだけ聞いてくれればいいから」というスタンスでお仕事を頼まれたりなど。

 

そんなことがある度に、「この仕事は本当に自分たちがやるべきなんだろうか」という自分と、「でも、明日のご飯のためにやらなければ」という自分が戦うことになり、正直本当につらかった時期もありました。

これでいいのか、どこに向かっているのか、今はどこにいるのか、自分は、自分たちは間違っているのだろうか、きれいごとだけを追うなんてやっぱり難しいのだろうか、、、

いつか理想を描いたのと同じホワイトボードで、ひたすら話し合いを続けていました。

 

でも、思えばどんな時も、「ソーシャルグッド」という言葉に立ち返ることで乗り切ってきました。

定義は、下手をすれば今よりも曖昧だったと思います。でもその、ふわっとしていながらも、メンバー間で確実に共有できていた想いがあったからこそ、ここまでこれたのだと。

 

セッションの中で、「5年間ひとつのことを言い続けるって普通じゃないですよ」とUKさんに言われたとき、そうした色々なことが頭を駆け巡りました。

もちろん①で書いたような、コミュニケーション的な側面での話もありますが、それ以前に「自分たちにとってとても大切で、かけがえのない言葉であること」を、今さらながら思い出しました。

そうした意味で、いつだって勇気をくれたこの言葉を残すことが決まったとき、一番安心したのは私かもしれません。

ヒントは「当たり前」の中に

リニューアル後のウェブサイトについて、ファーストビューに「ソーシャルグッド」という言葉が使われているのはリニューアル前と同じです。

でも、これは単なる据え置き処置ではなく、私たちにとってはとても意味深いプロセスを踏んでの結果です。

 

「”ソーシャル”というのは、自分たちが思っているほど一般的な概念ではない」

「”5年間ひとつのことを言い続ける”というのは、自分たちが思っているほど普通ではない」

 

この2つの提言が、私たちが迷いから抜け出すきっかけになったように、アイデンティティの策定の中で決断が必要な場面には、自分たち自身が「当たり前だと思っていること」を見つめ直すことで大きなヒントを得られるかもしれません。

自分たちだけで難しいのであれば、第三者の力を借りながら。

 

ある意味では、コンセプトの後半部分についても、そうした視点から絞られていくこととなります。


今回はここまでになります。

次回は「③ダークホースを探す(※)」から、コンセプト決定までの内容をお送りします。
お楽しみにお待ちください。

前回の記事をご参照ください。

 
 
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