こんにちは!広報のろみひです。
今注目の再生医療。「再生医療」や「幹細胞治療」という言葉について、みなさんどれくらいの知識がありますか?まずは、下の動画(3分程度)をぜひ見てみてください。
こちらの坂本先生は、大阪府にある「リペアセルクリニック」というクリニックの先生です。
– 坂本先生のコメント –
外来における治療のなかで、糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病をどうやったら薬の数を減らすことができるのか、どうやったら、手術をせずに膝や腰の痛みを少しでも和らげることができるのかを考えてきました。外来でのリハビリに工夫もしたり、早いうちからサカスポ(さかもとスポーツリハビリテーション)を取り入れ、筋力トレーニング、ストレッチ、食事療法を中心としたメニューをつくり、自分の力で少しでも症状を緩和する医療にも取り組んでまいりました。
ただ、それでも限界はあります。その時、再生医療に出会い、この新しい治療で今までの限界を超えられるあらたな可能性を実感し、この治療を取り入れることにしました。今後もわたしは、あくまで自分の”細胞”の力、自分の治癒力を最大限に高めて病気を治すことにこだわっていきたいと思っています。
坂本先生は、関西医科大学 医学部を卒業後、様々な医療機関で外来から手術まで、一貫した治療を手がけ、その経験をもとに生まれ育った地元で地域医療を担うため、さかもとクリニックを開業されています。
先に開院していたさかもとクリニックは、動画にもあった厚生労働大臣許可医療機関であったり、症例数が全国有数であるにも関わらず認知が伴っていませんでした。(リペアセルクリニックは、もともとあった「さかもとクリニック」に加えて、2019年9月に再生医療専門クリニックとして開院されています。)
「しっかり情報発信することで認知や業界内のプレゼンスを上げステークホルダーとの信頼関係を強化したい」「オピニオンリーダーになれるような施策を取りたい」ということで、ご縁があってご紹介いただき、ONE SWORDからご提案することになりました。
今回は、普段あまりお見せすることのないONE SWORDの仕事の様子を、各担当者へのインタビューを交えながらご紹介したいと思います!
この施策に関わっているのは以下の4人です。
あべけん
先方の課題を見つけ出し、それに合った施策を提案。
トシ
撮影、編集を担当。ドキュメンタリータッチの映像制作が得意。
矢萩
SEOやマーケティング全般の企画及び運営を担当。今回は全ての動画のSEO施策を企画。
NOBU
動画、HP、DTPあらゆるデザインをこなす。今回はサムネイル画像作成を担当。
再生医療界の現状と問題点
上述もした「厚生労働大臣許可医療機関」。これは、厚生労働省にきちんと再生医療の提供計画を提出し受理された機関のことです。
受理された医療機関は、下のように厚生労働省のサイトに一覧となって記載されています。(https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/disclosed_plan/index/2)
しかし、実はこの厚労省の許可を取得していないにも関わらず「幹細胞治療」や「再生医療」などと謳った商品やクリニックが巷に出回ってしまっているのが現状で、治療を受ける側もそういった知識がないことがほとんどなので適切なものを選ぶのが非常に困難な状況になっているそうです。
ONE SWORDでやったこと
こういった現状から、誰にでも理解できるようにわかりやすく、再生医療に関する正しい知識を学べるコンテンツが市場から今後ますます求められてくるとONE SWORDは認識しました。
坂本先生のお話しをうかがい、ONE SWORDとしても「正しい知識での再生医療や幹細胞治療が広まって欲しい」と共感したので
・「広報PR施策」
をご提案しました。今回は「YouTube施策」について掘り下げていきたいと思います。
ろみひ
あべけん
まず、坂本先生の再生医療の実績を聞いたときに、採用されたタイミングも早かった&全国有数の症例数をお持ちでした。にも関わらず、その事実が内外にほとんど知られてなくて、圧倒的にファクトの方が先行していたんです。また今まで一般的な治療ではあり得なかった回復が見られたかたも多数いて、一人ひとりにドラマがあります。
それらを知ることで希望を持てるようになる人は潜在的にたくさんいるだろうし、正しい再生医療の普及に貢献することで再生医療業界の第一人者だったりオピニオンリーダーと呼ばれる先生になってもらうことができるなと。
あべけん
そこでまずはたくさんあるファクトを定期的にパブリシティ(※)したいので基本的なメディアリレーションのルーティンをつくっておきたくて、具体的には地元新聞紙やテレビ、専門誌に向けた情報提供と取材獲得施策を提案しました。
また若くて人となりも大変誠実な坂本先生の魅力は動画のほうが伝わるし、市場を見たときに再生医療の情報発信者がほとんど見当たらなかったことからYouTubeプラットフォームを主戦場にしました。うちは実はYouTubeのSEOやマーケの知見が豊富にあって、動画制作も一貫してやれるチームなので自信があったっていうのも選んだ理由の一つです!
※パブリシティとは、企業がメディア(新聞・テレビ・雑誌など)に対して、自社の活動やサービスを取り上げ報道してもらうために、プレスリリースなどを利用して働きかける広報活動の一種。
ゴール設定について
ろみひ
このYouTube施策でメインで動いたのは、映像担当のトシさんとマーケティング担当の矢萩さんですが、ゴールはどう設定したんですか?
トシ
まずは、ゴール設定の前に再生医療についての文献などをとにかくリサーチしました。その中で、再生医療で治療できる疾患の数がとても多いことに気づきました。
矢萩
自分はそれを受けて、2種類の「再生医療の患者さん」をターゲットにしました。
① 再生医療を知った上で受けたい人
→再生医療に関連したキーワードが入っているものを見ている
② 再生医療を知らない人で再生医療で治療できる疾患を患っている人
→実際の疾患名で検索してヒットしたものを見ている
矢萩
特に2つ目では、再生医療をまだ知らない人に新しい治療法を知ってもらうことになるので、チャレンジな部分にはなりますね。
そして、ゴールは下記の2点で設定しました。
制作と戦略それぞれの視点での戦略
ろみひ
施策内容が決まった後は、どうやって動画制作を進めていったんですか?
トシ
坂本先生はプレゼンには慣れていらっしゃいましたが、YouTubeの話し方は難しかったようで最初の頃は1本3時間くらいかかっていました。ただ、無理に本数を稼ぐよりも最初は慣れていくことを優先していきました。
ろみひ
YouTubeは動画の本数をある程度投稿しないとSEOが有効に働かないと言われていますが、まずは坂本先生ができる本数から進めていったんですね!矢萩さんはどのような動きをしてたんですか?
矢萩
再生医療関連のよく検索されているキーワードが入った動画をアップすることで、まずはちゃんと視聴してもらえるようにしました。トシさんと同様に、坂本先生の得意な分野でまずはコンテンツを作り、「わかりやすさ」と「何年後も価値のある動画にすること」を意識しました。
ろみひ
どちらも「今あるものを活かす」ということに注力したんですね。動画を制作する上で、何か気をつけたことはありますか?
トシ
自分は、一人でも多くの人の生活がよくなったり、この動画を見てよかったなと思ってくれるような動画作りをしたいと思っているので、視聴回数を意識するあまり、目立つ企画やトレンドを追いかけすぎて本当に伝えたいことがブレないよう「先生の想いが伝わる動画づくり」を心がけました。
トシ
内容が医学でとっつきにくいものなので、全年齢の人がわかりやすく、文字だけじゃなくグラフィックも付け加たり、色使いは明るく爽やかにして、先生のイメージがより良くなるように工夫を加えました。
他には、撮影時に坂本先生ご本人と話した時や、撮影動画から先生の雰囲気を汲み取った上でのトンマナにしました。
あとは、さっきも言った通りリサーチにも力を入れました。再生医療はアメリカでは進んでいるので、英語の文献も読んだりしつつ進めましたね。そこから情報を取捨選択し、コンテンツを考えました。
矢萩
再生医療で治療できる疾患が、実はとても多いことがわかったので、疾患ごとで動画を分けることにしました。その方が、より分かりやすいですし、動画の本数も多くなるので、その方向でやることに決めました。
ろみひ
なるほど、そのあたりは二人で連携していたんですね!矢萩さんは、他にどんなことをしたんですか?
矢萩
動画で話す順番や、構成づくり、トシさんが取捨選択したネタを元に戦略を考案しました。また、結果の出ている動画を分析して、説明欄などの最適化を図りました。
ろみひ
“サムネ職人”ことNOBUさんは、動画のサムネイルを作る上では、どういうところに気をつけましたか?
NOBU
ノリです!
ろみひ
いや、何かもっとあるんじゃないですか?こう、どこを目立たせたとか、どういうクリエイティブにしたとか・・・!
NOBU
あ、それで言うと「何がメインなのか」というのがサムネで分かるようにするっていうのは気をつけました!文字の大きさで、肘に困ってる人、PRPの情報を得たい人、それぞれ必要な人に必要な物を見てもらえるような工夫をしました。
NOBU
色に関しては、統一感を持たせつつ、一緒になりすぎないようにっていうのを気をつけましたね。当たり前のことではあるけど、そういうのも大事ですよね。あとは、サムネを作る上でいつも意識しているのは「CDのジャケット」。どういうことかというと「あのほら、ビートルズの横断歩道のやつ!」「あー!Abbey Roadね!」みたいな会話ができるように。
NOBU
実際に作ったもので言うと、「大きく青文字で膝って書いてある動画をまず見てくださいね」とか
NOBU
「赤くPRPって書いてある動画」みたいな感じで言ってもらえることを意識しています。
あと、モバイルで小さい表記でもちゃんと見えるようにっていうのもすごく気をつけてます。
ろみひ
(めっちゃある・・・!)素人目で見ても、パッとサムネを見ただけでどういう中身の動画なのかっていうのが分かるとそれに興味があったら絶対見ると思います。NOBUさんの実は熱い思い、しかと受け止めました。
生まれた成果
ろみひ
実際にYouTubeをやってみて、どんな成果が出ていますか?
矢萩
順調に推移しています。アップロードした直後に再生回数が増えるのはよくあることなんですが、まだまだ本数は少ないものの、日が経った後でも再生回数・視聴時間が増えていることは、実はすごいことなんです。
矢萩
分かりやすい数字なのでどうしても再生回数に目が行きがちですが、実は視聴時間も大事な要素になります。「どれくらい最後まで見られているのか」も、YouTubeのおすすめ動画にされるかどうかが左右されます。
ずっと再生回数が伸びている動画については、今後も再生され続けば「ずっと集客をしてくれる資産」となる可能性があります。実績としては、最初の動画公開後たった2ヶ月で問い合わせも出始めました。
矢萩
また、チャンネル登録数は通常開設時から自然に増えていくことはほぼありませんが「Dr.サカモトの再生医療チャンネル」は、開設直後から順調に増加しています。
矢萩
これらが、伸びている要因としては
・タイトルが動画の内容と一致してること
・コンテンツ自体のクオリティが高い(テンポ、わかりやすさ)
というのが挙げられます。注意しないといけないのは、このどっちかが欠けてもだめで、どっちも必要ということです。
瞬間的に再生回数を増やすようなトレンドの内容をアップするのがYouTube戦略だと思われているかたも多いかもしれませんが、コンテンツづくりで大事なのは、時期や時代に関わらず、長く見られる内容であること。僕たちがYouTube戦略において最もこだわっているポイントです。
いっときの期間で消費されるような内容ではずっと頻繁に動画をアップしないといけなくなってしまいます。一方で、トレンドもつかんでおく必要もあるので、そこはバランスが必要になってきます。
トシ
副産物的な成果ではありますが、先生の話すスキルがぐんと上がったように思います!今までの積み重ねが着実に実になっていますね。
ろみひ
なるほど、先生も我々と一緒に努力いただいているのがよく分かりますね!
さいごに、今後このYouTube施策はどのようにしていきたいですか?
トシ
コンテンツの中で、いろんな人とのコラボをしていきたいですね。実際の患者さんが再生医療によってどう変化したのかなどを坂本先生と一緒に対談してもらったり、各視点での実例紹介を出来たら面白いかなと思っています。
矢萩
僕はこのYouTube動画をきっかけに、再生医療で救われる人をこれから増やしていけたらいいなと思うので、再生医療で治る病気を持っている人に一人でも多く坂本先生と出会えるようなコンテンツづくりをしていきたいです。
矢萩
糖尿病や不妊治療、他にも本当にいろんな疾患を再生医療で治療することができますが、そのこと自体を知らない人はまだまだいらっしゃいます。
そういった方たちに、認知してもらえるように、そして疾患の治療の選択肢を増やしてもらえるように更なる戦略を練っていきたいと思います。
ろみひ
あべけんさんからも、今後のことについてひとことお願いします!
あべけん
坂本先生と再生医療と出会ってから多くの患者さんが回復する「奇跡」とも呼べる光景を見てきました。
自分の細胞から幹細胞を採取して培養して自分の体に戻すので拒否反応なども出ず、合併症や副作用もないと言われる再生医療は今後世の中に普及していってほしいな(自分の親の病気とかももしかしたら治せるようになるかもしれない)なんて考えて、坂本先生のお手伝いをさせてもらっています。
これまで先生が積み上げてこられた知見や実績をしっかり発信してより多くの人が笑顔になったらなと思って、引き続き施策に取り組んでいきたいと思います!
ろみひ
坂本先生はもちろん、ONE SWORDとしても「疾患に悩んでいる人に寄り添ったコンテンツづくり」を徹底していきたいですね!
専門的でニッチな業界はYouTubeがおすすめ
いかがでしたか?
坂本先生がもともと持っている高い専門性とONE SWORDのマーケティングとクリエイティブがうまく掛け合わされた事例でした。
注意しないといけないのは、すべての企業にYouTubeが有効というわけではありません。人材・時間・予算などのリソースも踏まえ、持続性がどこまで確保できるかも考慮に入れる必要があります。
◎ コンテンツがある
◎ オピニオンリーダーになりたい
◎ 集客につなげたい
◯ 専門的な知識を活かしたい
◯ ほかには負けない技術や知識がある
◯ 業界の先駆者になりたい
◯ 業界が未成熟or小さい(ニッチ)
◯ 長期的な資産として動画を活用したい
例えば・・・
医療・士業・不動産・教育・金融・BtoB・機器メーカー・講師業・スポーツ・美容・師業など
上記に当てはまるかた、施策内容にご興味を持っていただけたかたは、下記よりお気軽にご連絡ください!ご相談、お待ちしております。